コンプレッサーからブロアへの切替で電力消費量、CO2排出量の大幅削減を実現

問題:
某自動車メーカーの車体工場では、SUVやミニバンなどの車体製造を行っています。車体製造の一連の工程には、塗装工程があり、その塗装工程の一工程として防錆を目的とした電着塗装ラインがあります。
電着塗装は塗料が入ったプールに車体を浸し通電することで塗装を施します。車体を浸すため、車体を引き上げた後、液切りを確実する必要があります。液切りが不十分だと、後工程の中塗りと上塗りで不良の原因になってしまいます。
液切りの工程では、一般的にエアーノズルが使用されており、同工場にもいても小型ノズルを並列配置したノズルヘッダーを用いていました。液切れの効果は現状の方法においても十分でしたが、エアー源にコンプレッサーを用いていたため、電気消費量が大きいことが問題視されていました。

解決策:
液切りのエアーブロー工程における最大の省エネ方法であるエアー源のブロアへの切替を行いました。ノズルもブロア専用のノズルに切り替え、従来法と同様に複数のノズルを並列配置したヘッダーを利用。
液切りの効果を維持するために、ワークへの距離や圧力・風速などを緻密に検証し、コンプレッサー方式と同等の液切り効果を得られるポイントを見つけることができました。

結果:
従来のコンプレッサー方式と同様の液切り効果を維持したまま、ブロアへの切り替えにより大幅な省エネと CO2 排出量の削減を実現することができました。
電気使用量を約80%を削減できただけではなく、CO2 排出量も 80%削減でき、会社として取り組んでいた地球環境保護にも大きく寄与することができました。

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この事例で使用している製品

スリットエアーノズル

スリットからエアーを帯状噴射。材質 や構造により 5 タイプあり、長さもお 選び頂けます。

フラットエアーノズル

小型フラットノズル。並列配 置やアジャスタブルホースに よる複数使用により、長尺や 複雑な形状にも対応。

ラウンドエアーノズル

大風量を集中噴射。噴射口 径は 13、19、25 mm の3種 類。凹凸の多いワークの表 面、パーツの継ぎ目などに 好適です。 

ブロアシステム

ノズル・ブロア・配管類の選定、制御構築までご仕様に合わせたシステムの設計、施工、製作を行います。
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