製鉄所が新しいデスケーリングノズルで1120万円を節約し、工程を改善
製鉄所が新しいデスケーリングノズルで1120万円を節約し、工程を改善
問題：
完全一貫製造を行っているアメリカ中西部の製鋼所では、熱間圧延、冷間圧延、およびコーティングを施したシート製品を製造していました。他の製鉄業者と同じく、圧延工程中に発生するシート表面のさびを取り除く必要がありました。
従来サビ取りに使用していた高圧ノズルはインパクトが十分でなく、一貫した品質を保てませんでした。また目詰まりの傾向があり、スプレーパターンが不均一になることから、品質不良が起こりやすい原因となっていました。さらに、一体型のノズルストレーナーが壊れて抜け落ち、デスケーリングヘッダーに詰まる傾向がありました。そのため破損したかけらを取り除くため、更なるメンテナンス時間が必要となっていました。ノズルの寿命が不規則で適切な交換時期を決めづらく、そのため工場ではノズルを時期尚早に交換することで対応していました。
解決策：
デスケーリング専用ノズル「DescaleJet®Pro」を採用。当社のテストルームで3Dインパクトテストを行い、DescaleJetProノズルのパフォーマンスが必要レベルに達していることを確認しました。また、独自のDescaleWare®ソフトウェアを使い、工場の稼働条件に基づき最適なノズルの配置を設計しました。検査とソフトウェア分析の結果、以前のノズルよりもインパクトを15%向上し、特に重要なオーバーラップゾーンにおいて、より均一にカバーできることがわかりました。
工場に設置されていた2-HIボトムヘッダーに、28個のDescaleJet Proノズルが取り付けられました。デスケーリングヘッダーは13.1MPaで稼働し、角度30°の高インパクトスプレーパターンを形成します。ねじ式の接続と自動位置決め超硬製オリフィスを実装しており、寿命が延びてメンテナンスも簡単になりました。
結果：
DescaleJet®Proノズルの優れた性能は設置後すぐに証明されました。ノズルのインパクトが上がったことで、ストリップの錆は以前よりもきれいに除去され、品質トラブルも減少しました。以前のノズルと比べると、DescaleJet Proノズルの寿命は30%長く、ノズルの摩耗率も一定に保たれるようになったため、計画的なメンテナンスが可能になりました。一体型ストレーナーは、異物を取り除き、それでいて外れてしまう事がありません。そのため、スプレーパターン不良と、予定外のメンテナンスによる休止時間の問題も解決しました。DescaleJat Proのコストは以前のノズルと同等であったため、浮いた費用はどんどん積み重なっていきました。製品の品質が向上し、メンテナンス時間が減少したことにより、1年間で約1120万円の費用を削減しました。
